20日の米株式相場は下落し、米国債は上昇した。米中通商協議を巡る最新の報道を見極めようと慎重姿勢が強まったほか、金融政策に関する手掛かり待ちの雰囲気も広がった。
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S&P500種株価指数は4営業日ぶりに値下がり。ポンペオ米国務長官はこの日、リスクをもたらす中国企業は華為技術(ファーウェイ)だけではないと発言。その上で、米中双方は向こう1週間から10日間に少なくとも電話で協議を継続するとも述べた。その後トランプ米大統領は、中国と取引する用意はできていないとしたほか、米金融当局による「大幅な」利下げが必要だとも述べた。米10年債利回りは大きく低下した。
S&P500種株価指数は前日比0.8%安の2900.51。ダウ工業株30種平均は173.35ドル(0.7%)下げて25962.44ドル。ナスダック総合指数は0.7%下落。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.56%。
つい前日には、米中通商協議進展への期待から米国株は上げていたが、この日は投資家の慎重姿勢が強まった。クドロー国家経済会議(NEC)委員長は今週、企業トップらと会談する。リセッション(景気後退)入りのリスクの高まりや中国との貿易摩擦、市場の混乱を巡り懸念が広がっている。
モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントの株式モデルポートフォリオ責任者、ダン・スケリー氏は「不安定な環境だ」とし、「8月は流動性が非常に乏しいことから、上値は限定的というのが私の見解だ。一方で、どこかの時点でより顕著な売りが出るリスクを高めている」と述べた。
ニューヨーク原油先物相場は小幅高。ポンペオ長官の発言を受けて米中通商協議を巡る不透明感が強まり、日中は変動の大きい相場展開となったが、最終的にプラス圏で引けた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は13セント(0.2%)高の1バレル=56.34ドル。一時1.7%安となる場面もあった。9月限はこの日が取引最終日。より取引量の多い10月限は1セント安の56.13ドル。ロンドンICEの北海ブレント10月限は29セント高い60.03ドル。
ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに上昇。ベテラン投資家マーク・モビアス氏が金買いを強く推奨したことが材料視された。またロシアやアルゼンチンなどが7月に金準備を積み増したことが、国際通貨基金(IMF)のデータで示されたことも手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.3%高の1オンス=1515.70ドルで終了。
原題:Stocks Decline With Dollar as Treasuries Advance: Markets Wrap(抜粋)
Oil Rises to One-Week High as Traders Brace for Storage Drawdown
PRECIOUS: Gold Up as Mobius Says Buy, Central Banks Add Reserves
(市場関係者のコメントなど追加し、更新します.)
2019-08-20 20:57:00Z
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-20/PWJYFH6TTDS001
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