「モッコ」巡回の中止決定 高森で制作 五輪・パラの文化プログラム - 信濃毎日新聞

　東京五輪・パラリンピック組織委員会は２０日、東日本大震災からの復興をテーマに５月９日に開幕予定だった大会の公式文化プログラムを中止すると正式に発表した。プログラムでは高森町で制作した巨大人形「モッコ」が東北地方を巡回する予定だった。新型コロナウイルス感染拡大で大会が１年延期となったことを受け、組織委が対応を検討していた。来年、内容や日程を改めて検討した上で実施するとしている。

　モッコは高さ約１０メートル。立体デザインを手掛けた人形劇作家の沢則行さん（５８）の指導で、町内外のボランティアらが町アグリ交流センターで制作してきた。組織委によると、モッコは完成し、重機でつり上げて人が操る試験を町内で進めていた。今後の保管場所は検討するという。

　当初計画では５〜６月に岩手、宮城、山形、福島県、７月に都内で公演を予定していた。組織委は、来年の再開を前にモッコを公開する機会を持つかどうかは未定としている。町産業課の担当者は「感染拡大が終息した時には、モッコを再び発信する機会ができるといい。予定していた内容と同様に開けることを願っている」と話した。

（4月21日）

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