トヨタ自動車とスバルは9月27日、両社の長期的提携関係のさらなる発展・強化を目指し、新たな業務資本提携に合意したと発表した。
両社のブランドの独自性を尊重しつつ、次のステージに向けて関係をより深いものに発展、結び付きを強化するために、今回トヨタからスバルへの出資比率を引き上げるとともに、スバルもトヨタの株式を取得することに合意した。
両社は、2005年に業務提携について合意して以来、スバルによるトヨタ車両受託生産や、トヨタからスバルへの車両供給、ならびにFRスポーツカー「86」「BRZ」の共同開発などの協業に取り組んできた。また、自動車業界に大きな変化が訪れている今、CASEを含む新しい領域における対応が求められており、6月にはスバルの4WD(全輪駆動)技術とトヨタの電動化技術を活用した、EV専用プラットフォームおよびEV車両開発にも取り組むことで合意したことを公表している。
100年に1度の変革期において、両社はさらに絆を強め、力を合わせていくことで、CASE時代においても「走る愉しさ」を追い求め、これまでのトヨタ、スバルを超えるもっといいクルマづくりを目指すという。
トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏は「100年に一度の変革の中、今後CASEの進展によってクルマの在り方が変わっても、『走る愉しさ』はクルマの本質であり、しっかりと守り続けるべきものだと思います。私自身もラリーストであり、インプレッサで練習に励んでいた経験などから、スバルの素晴らしいAWDの技術を肌で感じてきました。また一方で、われわれトヨタもWRCなどを通じAWDの技術を必死に磨いています。『走る愉しさ』を追求してきた両社が、お互いの持つ強みを持ち寄り、さらに関係を深めることで、CASEの時代に相応しい『もっといいクルマづくり』の可能性を追求していきたい」とコメント。
SUBARU 代表取締役社長 CEO 中村知美氏は「当社とトヨタとの間にはすでに14年間におよぶアライアンスの歴史があります。その間、商品開発・生産・販売など各分野にて人的交流も含めた絆を深めてきました。ここまで築き上げた両社の関係をもう一段ステップアップさせることにより、CASEなどへの対応力を強めるとともに、お互いに技術を磨き合いながら、両社の共通の想いである『もっといいクルマづくり』を加速させます。これはスバルが提供する『安心と愉しさ』という価値を高めることであり、必ずやお客さまにも喜んでいただけることと信じています」とコメントしている。
業務提携の内容
これまでのトヨタ、スバルを超える、もっといいクルマづくりの追求
・両社の強みを持ち寄り、最高に気持ちのよい4WDモデルを共同で開発
・86/BRZの次期モデル共同開発
100年に1度の変革期を生き残るための協業拡大
・北米市場のみで展開している「Crosstrek Hybrid」(日本名:XV)に続き、ほかのスバル車へもTHS(トヨタハイブリッドシステム)の搭載を拡大
・コネクテッド領域での協調、自動運転分野での技術連携
資本提携の内容
トヨタによるスバル株式の取得
取得株式数:議決権比率20%に達するまでの株式数(2019年3月31日現在では2428万9500株(議決権比率3.17%)。
なお、本業務資本提携に基づくトヨタによるスバル株式の取得により、トヨタの議決権比率は現状の16.83%から20%以上となり、スバルはトヨタの関連会社となる見込み。
スバルによるトヨタ株式の取得
トヨタによるスバル株式の取得に要した金額と同額(800億円を上限とする)に相当する株式数
取得方法
市場買い付けおよび/または相対取引を通じた買い付け
取得時期
競争当局の承認が得られ次第取得予定
2019-09-27 07:39:06Z
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1209696.html
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