2020年10月の経営統合を目指すソフトバンクグループ傘下で「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)とLINE(ライン)。両社トップは海外の巨大インターネット企業との差に危機感を持ちつつ、日本・アジアから世界をリードする人工知能(AI)テック企業を目指す決意を示した。
ZHDの川辺健太郎社長は18日夕に都内ホテルで行った会見で、ラグビーワールドカップでの日本代表チームの活躍に触れながら、「最強のワンチームを目指していきたい」と述べた。今後の統合協議に関しては、「対等の精神に基づいて進めていく」と言う。
統合意義については「メッセンジャーとEコマースというそれぞれ弱いところを補えるシナジーがある」と説明。グーグルやアップルなどGAFAと呼ばれる世界の巨大ネット企業に対し、第三極として「シナジーを作っていきたい」と抱負を語った。
LINEの出沢剛社長は、「海外の競合に大きな差をつけられている危機感があった」とした上で、ここ数年間は川辺社長と情報交換を続ける中で、ZHD側から協業の誘いがあったことを明らかにした。
川辺社長はLINEの企業カラーである緑色、出沢社長はヤフーのカラーである赤色のネクタイをそれぞれ身に付けて登壇し、合計社員が2万人となる両社の一体感を演出した。
18日の発表資料によると、最終契約の締結は12月を予定。世界のインターネット市場は米国、中国企業が圧倒的優位の状況となっており、両社は統合を通じ事業領域の強化や新領域への成長投資を行い、海外勢に対抗する。
ZホールディングスとLINE統合の概略 |
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ZHDは、孫正義社長が率いるソフトバンクGの日本の中核会社の一つ。インターネット検索を主軸とし、傘下には金融や物販、電子決済事業なども抱える。ヤフーの平均月間利用者数は約6700万人。11月にはファッション通販サイトを運営するZOZO(ゾゾ)も傘下に収めた。
通信アプリを展開するLINEは、金融やコンテンツ販売なども手掛けている。10月の発表によると、国内の月間利用者数は8200万人。海外では台湾やタイ、インドネシアの利用者が多い。両社の統合で現在東証1部に上場するZHDが存続会社となり、LINEは上場廃止になる見通し。
LINEはスマートフォン決済に対する投資負担が響き、3四半期連続の純損失を計上していた。ジェフリーズ証券のアナリスト、アツール・ゴヤール氏は「資金が限られており、非上場化は賢明だ」と分析した。
関連記事:ソフトバンクGがLINEを傘下に、ZHDと統合-新株発行も
(会見内容の詳細を追加しました)
2019-11-18 08:18:00Z
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