
霜月祭りは、太陽の力が弱まる旧暦11月(霜月)に神々を招いて生命の再生や五穀豊穣(ほうじょう)を願う意味がある。献じる湯を釜で沸かし、周りで舞って神楽歌を歌う湯立て神楽は祭りの象徴だ。遠山天満宮では毎年12月23日の神事に合わせて行ってきたが、氏子の高齢化などで休止。季節を問わず、簡略版を観光客に披露するのみとなった。
一方、生徒に海外留学を勧める同高校は、渡航を控えた生徒が海外で発信するため日本の伝統文化を学ぶ中で、霜月祭りに着目。6月から祭りの歴史を研究し、遠山郷を訪ねて祭りの保存会員の指導を受けたり、テレビ会議システムで交信したりし、同じく今回参加した飯田市和田小学校の児童と舞を練習した。
同高校からはこの日、卒業生1人を含む9人が参加。白装束をまとい、保存会員と一緒に湯釜の周りに立って「剣の舞」や「扇の舞」を披露した。来年、ニュージーランドに留学予定の1年堀場美波さん(15)は「稽古を通して遠山の人たちの温かさが身に染みた。祭りの意味を海外でも伝えたい」と話す。
毎年12月の霜月祭りは今年、これまで行ってきた10神社のうち2神社が実質的な中止に踏み切った。遠山天満宮奉賛会長の鎌倉詔(つげる)さん(72)は「都会の子が関心を持ってくれてうれしい。若い人がいるとにぎわいが違う。復活させたい」と話した。
(12月23日)
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December 23, 2019 at 06:39AM
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「湯立て神楽」若者舞い復活 伝統学ぶ都内高校生参加 飯田市南信濃 - 信濃毎日新聞
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