―日経平均2万4000円台回復、株と為替の展望を読む―
3連休明けとなった14日の東京株式市場では日経平均株価が3日続伸となり、約1ヵ月ぶりに2万4000円台を回復した。ただ、先物主導のインデックス売買の影響が大きく、東証1部の値上がり銘柄数を値下がり数が大きく上回るなど個別では利益確定売り圧力も顕在化した。足もとの値運びは強いが、2万4000円近辺では売り板も厚い。目先のドル高・円安に対する思惑も交錯するなか、今回は株式市場と為替の動向についてそれぞれ専門家の意見を聞いた。
●「1ドル110円へレンジ切り上げ、イラン懸念の後退など評価」
佐藤正和氏(外為オンライン シニアアナリスト)
年初のドル円相場は、イラン情勢の緊張が高まるなか一時1ドル=107円後半まで円高が進む波乱のスタートを切った。米国とイランは一触即発の状態に陥ったことが警戒された。ただ、この局面でトランプ米大統領は、イランへの攻撃を控える極めて慎重な姿勢を取った。
また、イラン軍が民間のウクライナ機を誤射し撃墜した事件は、再度、緊張を高めかねないものだったが、トランプ大統領が中国に対する為替操作国の認定を解除したことが好感され、市場は一転してリスク選好のドル高・円安基調となっている。ドル円は昨年後半から長い膠着相場が続いていたが、今回、上値抵抗線となっていた110円ラインを突破した意味は大きいだろう。
ただ、ドル円が一気に上値追い基調を強めるかとなると、そう簡単ではないだろう。今後、米中協議は「第2段階」へと進むが、両国間の溝を埋めるのは難しいだろう。また、米国とイランの間の緊張がいつ再燃するかは分からない情勢だ。
こうしたなか、今後1ヵ月程度のドル円相場は109円00~111円00銭前後を予想する。110円を中心に上下1円程度のレンジが見込め、そのなかでの緩やかなドル高となりそうだ。
当面は、今月末に予定されているブレグジット(英国のEU離脱)と、今後の英・EU間の交渉が注目される。また、来月に入れば米大統領選の、特に民主党候補選出に向けた動きが注目されそうだ。
ユーロは対円では1ユーロ=119円00~124円00銭を予想する。基調はユーロ高・円安だろう。対ドルでは1ユーロ=1.1050~1.1200ドルで同じくユーロ高を見込む。今月下旬のECB(欧州中央銀行)理事会で政策スタンスに変化が出ないかが注目される。
(聞き手・岡里英幸)
<プロフィール>(さとう・まさかず)
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。通算20年以上、為替の世界に携わっている。
株探ニュース
2020-01-14 10:45:00Z
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