東北の祭り、中止や縮小検討続々
新型コロナウイルスの感染拡大が、東北の夏祭りに暗い影を落としつつある。仙台七夕まつり(8月6〜8日)にとどまらず、青森ねぶた祭(同2〜7日)が既に中止を決定。秋田竿燈まつり(同3〜6日)も中止の検討を始めた。各県を代表する他の夏祭りも開催の可否や規模縮小を探る動きがあり、開催見送りが相次ぐ可能性もある。
福島県相馬地方の伝統行事、相馬野馬追(7月25〜27日)は、例年より規模を縮小することを検討中。執行委員会事務局によると、最終決定は6月6日になる見通しという。
五郷騎馬会長を務め、軍師として出陣予定の中島三喜(みつよし)さん(72)=南相馬市原町区=は「全く何も行わないということはあり得ない」とした上で「感染防止を考えれば、メインの甲冑(かっちゅう)競馬と神旗争奪戦は難しいだろう。もし行うなら無観客になるかも」と語る。
今年が起源から300年目の節目となる八戸市の八戸三社大祭(7月31日〜8月4日)は、山車を制作・運行する「はちのへ山車振興会」が今月9日、参加を見送る方針を固めた。祭り全体については、神社関係者らでつくる運営全体会議が17日に判断する。
大仙市で予定される第94回全国花火競技大会「大曲の花火」(8月29日)は6月末に開催可否を決める。大会副会長の佐々木繁治大曲商工会議所会頭は「開催を前提に準備を進めているが先は見通せない。(中止なら)地域経済の大変な損害になる」と吐露した。
山形市の山形花笠まつり(8月5〜7日)は主催の山形県花笠協議会が中止も視野に検討を開始。盛岡市の盛岡さんさ踊り(同1〜4日)は、今月21日の実行委員会の役員会と総会で開催の可否を決める見通し。弘前ねぷたまつり(同1〜7日)は、弘前市が運行団体などに意向確認して検討を進めている。
2020年04月11日土曜日
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