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編集ノート(2022年06月号) - 国際商業オンライン

少子化、高齢化は喫緊の課題。耳にタコができるほど聞いたフレーズは、一向に改善されず、むしろ深刻になっている。総務省が2021年の人口推計(10月1日時点)を公表した。総人口は1億2550万2000人で、前年比64万4000人(同0.51%)減。減少幅は比較可能な1950年以降で過去最大である。日本人人口は1億2278万人で、同61万8000人(同0.50%)減。減少幅は10年連続で拡大している。人口の自然増は沖縄県のみ(同0.07%増)。埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、福岡県は前年の増加から減少に転じた。東京都の人口減は1995年以来26年ぶりの出来事。人口減少率1%超は、愛媛県、徳島県、山口県、高知県、新潟県、岩手県、福島県、長崎県、山形県、青森県、秋田県の11県。ワーストは秋田県の同1.52%減である。人口減少率が前年比で拡大したのは33道府県で、拡大率ワーストは大阪府である。出生数が死亡者数を60万9000人も下回り、15年連続の自然減。しかも減少幅は拡大の一途だ。地方経済の疲弊は知ってはいても、どこか他人事だった都市圏も対岸の火事を通り越し、負のスパイラルの真っ只中にいる。つまり、日本全体が活力をどんどん失っている。当然、市場は縮小し、企業の淘汰も加速する。化粧品や日用品という既存カテゴリーに固執していたら生き残れず、本業の強みを生かした事業領域の拡大は避けては通れない。九州地方の小売店主は「この土地にいるお客様と生きていく。そのための変化は厭わない」という。この店は20年、21年ともに業績は堅調に推移。自社の強みを見極め、投資を決める。その冷静沈着な目利きが、すべての企業に問われている。

月刊『国際商業』2022年06月号掲載

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