
今年4月の「ひんここ祭」で行われた「ひんここの舞」=美濃市大矢田
岐阜県美濃市大矢田の大矢田神社で毎年4月に行われる例祭「ひんここ祭」(国選択無形民俗文化財)が来年から、本来の時期の秋に開催されることになった。かかしのような人形が素朴な劇を繰り広げる奇祭。会場が参拝者で混雑するのを回避するため54年前、春に変更された経緯がある。だが祭りの本来の在り方を見直そうと元の時期に戻すことにした。
ひんここの舞は、五穀豊穣(ほうじょう)を願う人形劇。竹製のかごに美濃和紙を貼った頭と衣装を着せた胴体を組み合わせた約2メートルの人形などを地元住民が操る。麦まきをしていた農民を襲う大蛇(おろち)を須佐之男命(すさのおのみこと)が勇猛果敢に退治する物語を演じる。
例祭は、古くは「麦まき神事」として続けられてきたという。神社のある大矢田地区は谷状の地形で、雨が降っても水がたまらない稲作に不向きな土地だった。米の代わりに栽培する麦の種をまく秋に例祭が始まったと伝わる。
例祭を春に変更した背景には、祭りを巡る地域事情があった。美濃市や隣接する関市では例祭を春に行う神社が多数。秋の大矢田神社には参拝者が集中して押し寄せ、身動きが取れないほど混雑した。このため1965年から春に移した。美濃まつりと同時期に行うことで市全体を盛り上げようという機運も高まっていたという。以降、春の風物詩として定着した。
一方、従来の名残で境内のモミジが色づく11月にも、観光客向けイベントとしてひんここの舞を披露してきた。
例祭を秋に戻す提案をしたのは神社側。地元住民の賛同を得て原点回帰する。12月上旬、祭りの保存会や同神社の関係者が市観光協会や行政関係者らに経緯を報告した。宮司代務者の眞清辰也さん(67)は「例祭は本来、住民と神様が一緒にひんここの舞を見てもらうもの。再び秋に戻り、神様が多くの人たちと一緒に舞を楽しんでもらえるとうれしい」と話した。
来年から、例祭は10月の第3土曜日と翌日の日曜日に行うことになった。毎年11月23日に保存会が観光客向けに披露してきたひんここの舞は11月の第4日曜日に変更する。
表記にばらつきがあった例祭の名称は「ひんここ祭」に統一。保存会の名称も「大矢田ひんここ保存会」から「大矢田ひんここ祭保存会」に改める。
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December 31, 2019 at 07:05AM
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ひんここ祭、半世紀ぶり10月に 美濃市の大矢田神社 - 岐阜新聞
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