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齋藤薫のビューティ業界へのオピニオン 余剰化粧品を誰かの元に!化粧品だけの不思議な能力を「利他」に変えたプロジェクトの歴史的意義 - WWD JAPAN.com

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 「WWDJAPAN」には美容ジャーナリストの齋藤薫さんによる連載「ビューティ業界へオピニオン」がある。長年ビューティ業界に携わり化粧品メーカーからも絶大な信頼を得る美容ジャーナリストの齋藤さんがビューティ業界をさらに盛り立てるべく、さまざまな視点からの思いや提案が込められた内容は必見だ。(この記事はWWDジャパン2022年5月30日号からの抜粋です)

 なぜ今までなかったのだろうと思うほど、社会に不可欠なプロジェクトがついに本格始動した。行き場を失っていた余剰化粧品を、美しくなるすべを失いがちな女性たちに無償提供する……「コスメバンクプロジェクト」、素晴らしい試みだ。それもシングルマザーの手元に、コスメを詰め合わせたコフレが届けられるというから、とても実のある、化粧品の本質に見事にはまるスキームであると、なんだか留飲が下がる思いがした。

 元々コスメ界には構造的に物事を美化し、舞台裏は決して見せない体質があり、いわゆる“在庫”問題に加え、毎シーズン膨大な数の新製品が出る活況は、その裏側に「去年の旧作はどこへ行く?」との疑問を常に孕んできた。“夢を売り、美を売る”のだから致し方ないこととはいえ、逆にそうしたエモーショナルなものであるが故に、廃棄される製品があることには胸が痛む。いやそこは食品と同様、人の手で心を込めて作られたものにはある種の魂が宿っているから、何か身を切られる忍びなさがあったのだ。

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