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東南アジアの化粧品市場、10年で1.8倍に TPCマーケティングリサーチ - 財経新聞

 TPCマーケティングリサーチ(大阪市西区)は8日、東南アジア6カ国の化粧品市場は2021年、前年比3.7%増の9712億円になったと発表。この10年で、1.8倍以上に拡大している。

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 調査は、シンガポール・マレーシア・タイ・ベトナム・インドネシア・ミャンマーの6カ国を対象に実施。インターネットやSNSの利用が拡大し、ネット通販を中心に拡大。新型コロナウイルスによって外出が制限されたことも市場の伸びを後押しした。ECは今後もマーケットの成長に寄与すると見られる。

 ベトナムは前年比9.0%増と大きく伸ばし、市場規模は640億円となった。韓流の影響を受けて女性のお洒落意識が高まっている。また、東南アジアの中でも際立ってECが成長しており、市場全体をけん引した。

 インドネシアは同3.3%増の3668億円となった。世界で最もムスリムが多い同国では、現地でハラル化粧品のメーカーが台頭している。ロート製薬やロレアルなど海外ブランドもハラルラインを展開し、市場を盛り上げている。

 インドネシア同様にムスリムの多いマレーシアも、同5.5%増と伸びが大きい。市場規模は980億円となった。インドネシアと共に世界最大規模のハラル化粧品市場が形成している。

 SNSでは、メイク用品やメイク方法を紹介するムスリム系のインフルエンサーが活躍。ムスリムの女性が頭髪を覆う「ヒジャブ」と似合うメイクなども紹介されている。

 タイは同3.0%増で市場規模は3545億円となった。東南アジアの中では比較的高齢化が進んでいることから、アンチエイジング系の化粧品のニーズが高まった。また、自然派訴求や美白関係の化粧品の需要も高い。

 シンガポールは同3.3%増の593億円。女性のメイクアップ人口が増えており、特に美白機能のあるベースメイクに人気が集中した。ミャンマーは同0.7%増の286億円と微増。女性の化粧品への関心は潜在的に高いが、軍事クーデターが影響し、化粧品市場も停滞している。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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