連載「化粧品専門店に未来はあるか」（3）「ひろや」（兵庫県神戸市）路面店の事業継承を円滑に進める仕組みが必要だ - 国際商業オンライン

水道筋商店街は、八つの商店街と四つの市場が交差する神戸有数の商業地である。中心街の神戸三宮駅から2駅の阪急王子公園駅にあり、交通は至便。山手には高級住宅地が広がり、商店街の下手にあるJR摩耶駅周辺には若いファミリー層が住む新興マンションが立ち並ぶ。だから、水道筋商店街には約500もの店が軒を連ねている。しかし、これだけトラフィックのある商圏でも、化粧品専門店は7店から1店に減少。化粧品の販売はドラッグストアが主役になっている。

この市場環境に果敢に挑んだのが、「ひろや」の川島康嗣社長だ。コロナまっただ中の2021年2月20日に路面店「Make it 0220」を開業した。目指すのは「あなただけのキレイを見つけることができるお店」。化粧品専門店で生まれ育った川島社長は、人と人の交流を大切にする化粧文化を後世に残したいと願っている。だから、人を介して美を提案し、絆を深めて愛用者を積み上げる路面店ビジネスの王道を突き進む。