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【化粧品の正しい捨て方】アイテム別、押さえておきたいポイント - FASHIONSNAP.COM

 化粧品にはさまざまな成分が使われていることから、処分方法がわからずに捨てられないまま放置している...という人も多いのではないでしょうか? 環境問題の観点からも全て使い切るのがベストではありますが、今回は1シーズンで使い切るのが難しい化粧品の中身の処分方法について、資生堂の担当者に話を聞きました。使用期限やツールの買い替えのタイミング、お手入れ方法など、押さえておきたいポイントも合わせて解説します。

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一般的なコスメの使用期限

 化粧品を使用するにあたって知っておきたいのが使用期限。食品のように消費期限が記載されているわけではないので、いつまで使用できるのかを判断するのは難しいですよね。実は、日本の医薬品医療機器等法では、製造後3年以内で変質するものを除いて、化粧品には使用期限を表示する必要はないとされています。そのため、コスメには使用期限が「ない」と考えるのが一般的です。一度開封してしまった化粧品は早めに使い切るのが理想的ですが、もしも翌シーズン以降も使用を続けたい場合には、高温多湿や温度変化の大きい場所を避けた日の当たらない場所で保管することをおすすめします。

知っておきたい豆知識

 化粧品を扱うにあたってチェックしておきたい豆知識を紹介。先ほどお伝えしたように、化粧品の使用期限は大きくは定められていませんが、継続できるかの目安を知っておくと便利です。

Q. 化粧品は冷蔵庫で保管してもいい?

A. 答えはNO。化粧品は、温度変化が少なく、直射日光が当たらない常温の場所で保管しましょう。
冷蔵庫で保管すると、出し入れによる温度変化が原因で品質の安定性が損なわれるリスクや、クリームや乳液などが分離してしまう可能性があります。
冷蔵庫での保管をおすすめしている商品の場合は、商品に記載されている表示をよく読んで使用してください。

Q. 昨年購入した日焼け止めは使用できる?

A. 変な臭いがせず、購入時と同じ状態のものは使用可能。
中身の分離や変色があり、おかしいと感じる点がある場合は変質の可能性があるため使用は避けた方が良いでしょう。今年使用した日焼け止めを来年も使用したい場合は、キャップを閉めて直射日光が当たらない場所で保管しましょう。

Q.昔購入した口紅が使えるかどうかの見分け方は?

A. 見た目や匂いに異常がないか確認した上で、手の甲に塗布して質感をチェック。
いずれも問題なければ、使用することができます。

Q.寒い時に突然白く濁ってしまったオイルと化粧品は使用して大丈夫?

A.品質自体に問題はないため使用を継続してOK。
天然の植物オイルは、低温下で保管をすると成分の一部が固まって白く濁ってしまうことがありますが、品質には問題はないので継続して使用できます。天然植物性オイルを配合した化粧品が濁ってしまった場合は、室温の高い場所にしばらく置くことで元に戻ります。
なお、水の混入によって白濁することもありますので、その場合の使用はおすすめできません。

中身が残っている製品の捨て方と注意点

 ここからが本題。中身が残っている化粧品の種類別の廃棄方法を解説していきます。化粧品は基本的に液体と粉の2種類で処分方法が異なります。さまざまな成分が含まれているため、廃棄する際はなるべく火気がないところを選び、周囲に飛び散りや染み出しがないように注意しましょう。

【スキンケア】化粧水・美容液・乳液

 まずは、化粧水や美容液、乳液などの基礎化粧品の処分方法をご紹介。基本的には、液状のテクスチャーのものであれば全て同じ流れで廃棄することができます。

①新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②化粧品を染み込ませた新聞紙は風通しの良い火気のないところで乾かして、一般ごみとして処分。容器は自治体のルールに従って廃棄する。

【スキンケア】クリーム・バーム

 クリームやバームも、基本的には液状の化粧品として分類されます。中身を出す際、クリームのテクスチャーが硬いものは綿棒などを使用することをおすすめします。

①新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②クリームやバームを染み込ませた新聞紙を乾かし、一般ごみとして処分する。
③容器は自治体のルールに従って廃棄する。

【ベースメイク】パウダー

 パウダーなどの粉状のものは、不要な紙に包んで廃棄します。中身を出す際には、周りに飛び散らないように注意しましょう。

①新聞紙などのいらない紙に中身を全て出す。
②新聞紙は一般ごみとして処分。容器は自治体のルールに従って廃棄する。

【ポイントメイク】アイシャドウ

 アイシャドウは、粉に分類されます。基本的な流れとしてはパウダーと同じですが、綿棒などを使用することでスムーズに中身を取り出すことができます。

①綿棒などを使って新聞紙などのいらない紙に中身を全て出す。
②アイシャドウの粉を包んだ新聞紙を一般ごみとして処分。パッケージは自治体のルールに従って廃棄する。

【ポイントメイク】リップグロス・リキッドリップ

  リキッドタイプのリップグロスは、液状の化粧品として処分することができます。

①綿棒などを使って新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②化粧品を染み込ませた新聞紙を風通しの良い火気のないところで乾かし、一般ごみとして処分。パッケージは自治体のルールに従って廃棄する。

【ポイントメイク】マスカラ

 マスカラは、液状の化粧品として廃棄します。リップやクリームと同様に、必要に応じて綿棒などを用いて中身をかき出してから捨てるようにしましょう。

①綿棒などを使って新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②マスカラの液を染み込ませた新聞紙を風通しの良い火気のないところで乾かし、一般ごみとして処分。パッケージは自治体のルールに従って廃棄する。

オイル

 オイルも化粧水などと同様に、液状の化粧品として処分することができます。中身を染み込ませた紙は、すぐに捨てるのではなく必ず一度乾かしてから捨てるようにしましょう。

①新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②化粧品を染み込ませた新聞紙は風通しの良い火気のないところで乾かし、一般ごみとして処分。容器は自治体のルールに従って廃棄する。

香水

 香水を処分する際には新聞紙などに中身を全て出してから、容器と分けて廃棄するようにしてください。

①新聞紙などの紙に中身を全て出す。
②新聞紙は風通しの良い火気のないところで乾かし、一般ごみとして処分。容器は自治体のルールに従って廃棄する。

マニキュア

 マニキュアは液状の化粧品として処分することができます。中身を出した紙は必ず乾かしてから一般ごみとして捨てて、容器は自治体の規則に従って廃棄するようにしましょう。

①マニキュアの中身を新聞紙などの紙に出す。
②新聞紙は風通しの良い火気のない場所で乾かして、一般ごみとして廃棄。容器は、自治体のルールに従って処分する。

エアゾール製品(スプレー)

 エアゾール製品と呼ばれるスプレー缶は、可燃性の液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)を含むため、缶の中にガスが残ったまま廃棄してしまうと、ごみ集積車や廃棄物処理施設で火災や爆発事故が起きる原因となる可能性があります。そのため、処分の際には、中身を全て使い終わったと思っても、必ず風通しが良く火気のない戸外で「シュー」という噴射音がなくなるまでガスを抜いてから廃棄するようにしましょう。ガスを全て抜き終わったら、容器は市町村等で定められた方法で廃棄してください。

①「シュー」という噴射音がなくなるまでボタンを押す。
②中身を全部抜き終わったら、自治体のルールに従って容器を廃棄する。

※エアゾール製品の注意点

 エアゾール製品に使用されているLPGやDMEは、空気より重いため、風通しの悪い場所では下に溜まってしまい、静電気やタバコの火などの火種によって引火する危険性があります。窓を開けていても、台所のシンクの中や浴室等の屋内ではガスが下に溜まりやすく引火するリスクがあるので、屋内でのガスの排出は絶対に行わないでください。また、ガスを排出した後は、周囲にガスが残っている可能性を踏まえ、火気を近づけないよう注意しましょう。エアゾール製品を鏡台や押入れなどで長期間保管すると、缶がさびて破裂やガス漏れの原因になることもあります。使用していないエアゾール製品は長期保管せず、すぐに捨てることが大切です。

【番外編】メイクアップツールの買い替えのポイントとお手入れ方法

 化粧品の断捨離や整理をする際に意外と処分に困るのがパフやスポンジ、チップなどのメイクアップツール。こまめなお手入れが必須のアイテムですが、定期的に洗っているからといってずっと同じものが使用できるというわけではありません。というわけで、番外編としてメイクアップツールの買い替えのポイントと長持ちさせるためのお手入れ方法を紹介します。

パフ・スポンジ

 パフやスポンジの取り替えの目安ですが、スポンジの場合は綺麗なところがなくなったり、表面に穴が開いてしまったタイミング、パフは、弾力や厚みがなくなり、薄くなってきた頃だと覚えておきましょう。

 スポンジやパフを長持ちさせるためには、こまめに洗ってお手入れすることが大切です。汚れたスポンジを使用し続けると、メイクの仕上がりにムラが出てしまうだけでなく、雑菌が増えることによる肌荒れやニキビの原因にもなってしまいます。常に清潔な状態を保つためにも、お手入れ方法は押さえておく必要があります。

パフ・スポンジのお手入れ方法

用意するもの:中性洗剤、ぬるま湯、タオル
①ぬるま湯に中性洗剤を溶かす。(ぬるま湯:中性洗剤=200:1)
②指の腹を使って、スポンジを軽く押して洗う。
③汚れが浮いてきたら、水を替えながら水が透明になるまですすぎ、乾いたタオルなどで水気を切る。
④風通しの良い日陰で十分に乾かす。

チップ

 チップは、使用感の変化に気が付きにくいため買い替えのタイミングが難しいですが、基本的には購入時と比べてチップ表面のキメが粗くなってきたら新しいものに取り替えることをおすすめします。

お手入れ方法

用意するもの:中性洗剤、ぬるま湯、タオル
①中性洗剤を溶かしたぬるま湯(ぬるま湯:中性洗剤=200:1)にチップを入れる。
②指の腹を使って、チップを軽く押して洗う。汚れが浮いてきたら、水を替えながら水が透明になるまで押し洗いをする。
④タオルなどで水気を切る。
⑤風通しの良い日陰で十分に乾かす。

ブラシ

 ブラシは、こまめにお手入れをしておけばずっと使えると思ってしまいがちですが、実は消耗品です。毛先が広がって肌あたりが悪くなるなど、ブラシの状態が変化することでメイクの仕上がりが悪くなってきたら、交換時期だと覚えておきましょう。また、ブラシは種類によって洗えないものもあるので、お手入れの前に必ず商品表示を読むようにしてください。

お手入れ方法

用意するもの:中性洗剤、ぬるま湯、タオル
①中性洗剤を溶かしたぬるま湯(ぬるま湯:中性洗剤=200:1)にブラシを入れる。
②ブラシの根元から筆先をぬるま湯に浸け、軽く振り洗いをした後、毛先を軽く押さえるように洗う。
③泡が立たなくなるまで十分にすすいだら水気を切り、乾いたタオルなどで水分を拭き取る。
④ブラシの形を整えたら、横にして風通しの良い日陰で十分に乾かす。その際、筆先が広がったり、くせがついたりしないよう注意する。

ビューラー

 ビューラーは、1年ごとの交換がおすすめ。使用開始から1年が経っていなくても、支柱がぐらついたり、まつ毛にカールがつかなくなってきたら、買い替えの合図です。デリケートな目元に使用するアイテムなので、ケガにつながらないよう、定期的に取り替えるようにしましょう。ゴムはこまめに交換する必要はありませんが、切れたり裂けたりしてしまった場合は、必ず取り換えるようにしてください。

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