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廃棄予定の化粧品を絵の具に 障害のある作家を支援、作品をレンタルして社内に展示 日本ロレアル(新宿区)<都の ... - 東京新聞

 化粧品会社「日本ロレアル」(新宿区)は、知的障害のあるアーティストたちの絵画をレンタルし、社内カフェへの展示を始めた。廃棄予定の化粧品を絵の具として活用した作品も10月にお目見えする。(石川修巳)

障害のあるアーティストの作品を社内のカフェに展示する日本ロレアルのジャンピエール・シャリトン社長(手前中央)と展示に訪れた大槻蒼波さん(左)、阿部堅太さん=東京都新宿区で

障害のあるアーティストの作品を社内のカフェに展示する日本ロレアルのジャンピエール・シャリトン社長(手前中央)と展示に訪れた大槻蒼波さん(左)、阿部堅太さん=東京都新宿区で

 455ミリ四方のキャンバスからはみ出すくらいに、彩り豊かな4点の作品が先月、新宿本社のカフェに飾りつけられた。「アートサブスク」と銘打ち、社内への導入を提案した購買部マネージャーの谷亜由美さんは「とてもすてき。想像以上です」と目を細めた。

 制作したのは、川崎市幸区で障害者の生活介護事業所を運営するNPO法人「studioFLAT」(スタジオフラット)のアーティストたち。継続的に制作を応援するため、半年単位で展示作品を入れ替える仕組みだ。

 「美とは多様で公正、包摂的なもの。目に見える形で、自社製品とのつながりを表現したかった」と谷さん。10月の展示替えに向け、廃棄予定のファンデーションやリップなどを提供し、絵の具として制作に生かす試みも始めた。

 絵画指導を行うFLAT理事長の大平暁さんは「パールがかった絵の具になって、作家たちのテンションがすごく上がっている」と笑顔。カラフルな化粧品の活用に、新たな可能性を見いだしている。

 昨年10月に改装した社内の塗料やタイルなどにも、約60種類の自社製品が活用されているという。谷さんは「今後も有効な利用方法を模索し、人と人をつなぐ美を肌で感じてもらえたら」と語る。

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