【米国株・国債・商品】株が反発－米中貿易交渉に楽観的ムード - ブルームバーグ

A trader works on the floor of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Monday, Jan. 29, 2018. All major U.S. stock indexes declined and Treasuries extended a selloff that's taken yields to the highest since early 2014 as traders gear up for a hectic week of data and policy announcements.

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

26日の米国株式相場は反発。米中通商対立の行方について米仏両首脳から楽観的な発言が出たことで、やや明るいムードが戻った。米国債相場はほぼ変わらず。10年債利回りは引き続き３年ぶり低水準近辺。

米国株は反発－幅広い業種に買い戻しの動き
米国債はほぼ変わらず－10年債1.54％
ＮＹ原油先物は下落－米中交渉への慎重論も
ＮＹ金ほぼ変わらず－一時上昇も上げ失う

　　この日は主要な３つの株価指数がそろって上昇。先週末は大幅安に見舞われていた。トランプ米大統領は中国との通商協議について、昨年に交渉が始まって以降、今が最も取引成立の見通しが高くなっているとの認識を示した。マクロン仏大統領は米中間で事態が進展していると述べた。

　　Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前週末比1.1％高の2878.38。ダウ工業株30種平均は269.93ドル（1.1％）上げて25898.83ドル。ナスダック総合指数は1.3％上昇。米国債市場では10年債利回りが午後４時59分現在、変わらずの1.54％。

　　Ｓ＆Ｐ500種はこの日の取引時間中の最高値に近い水準で引けた。テクノロジーが上げを主導し、幅広い業種が買われた。ただ取引自体は膨らまず、平均を20％ほど下回った。

　　トランプ氏はまた、仏ビアリッツで行われた先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）後の記者会見で、「中国は取引成立を非常に強く望んでいる」と述べた。日本から輸入する自動車に新たな関税を課すことは「現時点」では考えていないとも話した。

　　フィエラ・キャピタルのポートフォリオマネジャー、キャンディス・バンサンド氏はブルームバーグとのインタビューで、「短期的には間違いなくかじ取りの難しい取引環境だ」と指摘。「目先の不安や高いボラティリティー、非常にもろい投資家心理といった状況だ。投資家はニュースのヘッドラインを注視し、それに基づいて取引している。その結果、市場のボラティリティーを一層大きくしている」と分析した。

　　ニューヨーク原油先物相場は下落。米中通商対立の行方について楽観と慎重な見方が入り交じる中で一時２％上昇したが、方向を転じた。トランプ大統領は中国が交渉の「テーブルに戻る」よう要請してきたと発言。一方で中国共産党機関紙の人民日報系の新聞、環球時報の胡錫進編集長は、両国の接触は続いているが、そこに重大な意味合いはないとの認識を示した。

　　エネルギーや地政学問題の助言を手掛けるトランスバーサル・コンサルティングのエレン・ウォールド社長は「先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）は総じて、とりたててポジティブな内容ではなかった」とし、それが上げ幅縮小につながったとの見方を示した。ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）のウェスト・テキサス・インターミディエート（ＷＴＩ）先物10月限は53セント（１％）安の１バレル＝53.64ドルで終了。ロンドンＩＣＥの北海ブレント10月限は64セント下げ、58.70ドル。

　　ニューヨーク金先物相場は、ほぼ変わらずで終了。一時1.8％上昇し、2013年４月以来の高値をつけた後、上げを消した。中国は通商合意を望んでいるとトランプ大統領が述べたことを受け、安全資産としての金の需要が後退した。ニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）の金先物12月限は0.40ドル安の１オンス＝1537.20ドルで引けた。

原題：U.S. Stocks Rally as Trade Mood Turns Hopeful: Markets Wrap（抜粋）
Oil Weakens as Uncertainty Over U.S.-China Trade Talks Hits
Gold Erases Gains as Trump Ratchets Down China Trade-War Tension

(相場を更新し、第５、６段落に市場の見方などを追加します)

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