京都の景観やお茶屋の研究をする大学院生を指導した経験がある。彼女たちの話を聞くと、京都で伝統的に見えるものの中には、ある時代につくられたものが少なくない。文化人類学でいう「創られた伝統」にあたる。
例えば、花街・祇園甲部の「都をどり」。もともとは芸舞妓(げいまいこ)の座敷舞で、人前で並んで披露することはなかったが、明治時代に開かれた博覧会の時に作り出され、「伝統」になったという。
そもそも伝統的なものは常に革新していかないと続かないのだろう。京都の人たちは観光客らに対し、時代に応じた「伝統」をうまく作り出して切り出すことで、外見的な「京都らしさ」を刷新しながら、慣習やしきたりを維持していく戦略を取ってきた側面がある。
最近メディアなどで、京都の観…
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January 28, 2020 at 08:00AM
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京都)小川さやかさん 異文化、京都変える力に - 朝日新聞
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