「来年は、今年できなかった悔しさを吹き飛ばすような祭りにしたい」
「深川の八幡さま」として親しまれる富岡八幡宮(江東区)の例大祭、深川八幡祭りは今年、3年に1度の本祭りの年で、8月中旬に53基にわたる神輿(みこし)行列が町を練り歩く予定だった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月末に来年への延期が決定。神輿総代連合会の山崎修会長(73)は、悔しさを来年のエネルギーに変える。
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深川八幡祭りは、日枝神社(千代田区)の山王祭、神田明神(同)の神田祭と並ぶ「江戸三大祭り」の一つとされる。
寛永19(1642)年、江戸幕府の4代将軍家綱の生誕を祝い祈祷(きとう)が行われたことに由来。翌年から山車を使った祭りに発展し、明治に入ってから神輿を担ぐ今の形に近い祭りとなった。毎回約30万人の観客が押し寄せ、文化4(1807)年には見物する大群衆で橋が落下し、大惨事になったとも伝えられている。
本祭りは東日本大震災があった平成23年にも延期になったことがある。翌24年、復興の登り旗を作り、以前から交流があった岩手県平泉町の神輿とともに町を練り歩いた。「町内でも物が壊れるなどの経験をした。祭を通して復興を応援しようと思った」という。
この様子は上皇ご夫妻もご覧になった。「お祭りを頑張ってほしいとおっしゃっていたという話を聞いて、うれしかったです」
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本祭りの特徴の一つは53基の神輿からなる各町神輿連合渡御だ。一つの町内会で最大800人が参加し、担ぎ手を交代しながら神輿を約8キロ担ぎ歩く。町神輿はそれぞれ大きさやデザインが異なり、「違いを比べるのも楽しい」という。
「水かけ祭り」の別名もある。沿道から神輿に向かって水を掛けるのだ。そもそもは神輿や道、担ぎ手への清めの水としてまかれたという。沿道から住民がバケツやおけなどを使って水を掛け、地元の消防団がホースで放水することもある。同八幡宮によると「観客も祭りに参加できるため大変盛り上がる」という。
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本祭りの前年には子供神輿が開催され、山崎会長は「小学生の頃から神輿を担いだ。祭りには親子2代や3代で参加する人が多い」と話す。地元を離れていても、祭りの時期になると帰ってくる人は多い。その団結力に「祭りがあるからまとまっている」と山崎会長。それだけに、「お神輿があっての深川だった」と延期に肩を落とす。
来年は「世の中が元に戻ったという象徴の一つになれたら」。コロナ克服の証しとして、神輿を担ぐ。
(吉沢智美)
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中止が相次ぐ都内の祭り。復活を目指す不屈の人々に話を聞く。
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【不屈の神輿 コロナを超えて】(上)深川八幡祭り 来年は「克服」の証しに - 産経ニュース
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