男性向け化粧品の市場が好調だ。新型コロナウイルス禍に伴い増加したオンライン会議で、パソコン画面越しに自身の顔を見る機会が増えたことなどが影響し、市場規模は拡大傾向にある。化粧品メーカーは男性向けメークセミナーや商品開発に力を入れ、顧客増につなげたい考えだ。
「アイラインは線を引くというより、まつ毛とまつ毛の間を点で埋めていく」
資生堂トップヘアメイクアップアーティストの原田忠氏は21日、報道陣に化粧のコツを紹介しながら、男性向けメークのデモンストレーションを披露した。
資生堂では、7月から男性向けメークセミナーを新設。これまではスキンケアを中心とした男性向けセミナーを開催していたが、メークに関心を持つ男性から「(メークの仕方を)教わる場所が分からない」などの声が多く寄せられ、新たなセミナーを設けることとなった。企業や学校などの団体が対象で、すでに予約も来ているという。
コーセーは5月、直営店「メゾンコーセー銀座」(東京都中央区)で男性向けの講座を開始。店頭の販売スタッフとのマンツーマンの講座で、スキンケアが中心。機械で水分量などを測定して肌の状態を知った後、その人にあったメークを提案する。以前も男女問わない講座を実施していたが、より男性が来やすいように男性向け講座を始めた。完全予約制で、待ち時間なしでの受講が可能だ。
男性向け化粧品への関心の高まりはオンライン会議の普及に加え、韓流男性アイドル人気も「Z世代」と呼ばれる若者を中心に影響を与えているという。
花王は昨年12月、Z世代の男性向けの化粧品ブランド「UNLICS(アンリクス)」を立ち上げた。スキンケアやベースメークを中心にこれまでに十数種類の商品を販売し、5月にはメンズ製品では珍しいメーク落としなどに使うクレンジング剤「ソフニングクリアバーム」を発売した。
新型コロナ禍で外出機会の減少などで化粧品業界は打撃を受けたが、男性向け市場は好調が続いている。
調査会社の富士経済によると、平成28年には1310億円だった男性向け化粧品の国内市場は、昨年は1593億円に増加。同社は今年は前年比1・8%増の1622億円となると見込んでおり、メーカー各社が力を入れていることに加え、インバウンドの需要回復への期待も市場を後押しするとの見通しを示している。(今仲信博)
from "化粧品" - Google ニュース https://ift.tt/yGmonp1
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "男性向け化粧品市場好調 背景にオンライン会議や韓流アイドル - 産経ニュース"
Post a Comment