
関係者によると、追徴課税されたのは東京都新宿区の化粧品卸会社「雨辰」と、取引関係にあった輸出会社約10社。雨辰は2021年11月までの2年間に資生堂など大手の高級化粧品を都内の企業から約370億円で仕入れ、ほぼ同額で約10社に販売したと申告した。約10社はこの化粧品を香港に輸出したとし、消費税の免税対象として還付を請求。一部は還付されたという。
同国税局の調査で、雨辰が仕入れたのは飲料水で、取引額は約30億円だった疑いがあることが判明。雨辰が約10社に指南し、消費税の不正還付も主導したとみられる。国内の商品を輸出した場合、仕入れ時にかかった消費税が還付対象となり、取引額が大きければ還付額も増える仕組みで、水を高級化粧品と偽装した可能性があるという。
同国税局は雨辰に対し、過少申告加算税を含めて約35億円を追徴課税。約10社にも計約9億円を追徴した。
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